2024年3月8日

最近数学のノートを(簡易的なものだが)再び書き始めた.自分にとってノートというのは怨念のようなものだ.

自分が遅いのは,本を読み切るとか,分野を修得する,作品を作るとかそういった個別の事ではなくて,生きること自体だということに確信を持てるようになってきた.生きるのが遅いのは諦めるしかない.ただその分生きれなければフェアではないわけで,「その時」が来たら200歳ごろまで生きようと思います.自分の人生を独り占めして,子孫を残さないのが一番いい.

align(*)を含む環境定義のエラーを回避する

エラーの出る例

\newenvironment{myalign}%
  {\begin{theorem}\begin{align}}%
  {\end{align}\end{theorem}}

\csname...\endcsnameを使えば回避できる.

\newenvironment{myalign}%
  {\begin{theorem}\csname align\endcsname}%
  {\csname endalign\endcsname\end{theorem}}

align*の場合も同様.

\newenvironment{myalign}%
  {\begin{theorem}\csname align*\endcsname}%
  {\csname endalign*\endcsname\end{theorem}}

ユーザー側で色々と回避の試みはなされているが,自分が試した中では上記が唯一成功した.
出典は以下のfrabara氏による2021年のコメント.
tex.stackexchange.com

なおこのエラーはalign(*)の実装に由来しており,除去は現実的に不可能であるらしい.
tex.stackexchange.com

目標 - 2024年

去年の目標は何一つ達成できなかったのでスルー.

数理音楽理論コミュニティ
数理音楽理論Wikiの記事執筆を本格的に開始する.50記事を目標にしたい.
勉強会については,参加者の少なさと頓挫のしやすさを考えると,輪読ではなく,こちらがカリキュラムを組んでレクチャーを行う方が良いのではないかと最近思い始めている.新しく音階理論のレクチャーを作る.
Exploring Musical Spacesを絶対に読み切らねばならない(勉強会ではなく,個人的に).

作曲
去年は1曲も作らなかった.多分一昨年も.
最近はいわゆる「聴きやすい」現代音楽,例えばノルマンのようなパントナリティの現代的な復活と音素材コラージュ,ノブトーのような音と意味の鮮やかなパッチワーク,ステン=アナーセンのような直観的なコンセプトの提示,梅本さんのあからさまなインターネット文化・オタク文化の参照…などにとても惹かれている.一方で,反復・変奏語法が顕著だったり,音素材が単純で構造が聞き取りやすく,とはいえミニマル・ミュージックほどモーダルでミニマルではない作品(フェルドマン作品全般,フラーやポッペやアペルギスのいくつかの作品,ベリオのピアノソナタ,ヘイデンのPiano Movesなど)も,一番直観的に楽しめて好きな部類になる.
最近ではボーカロイドも徐々に現代音楽で取り上げられるようになってきたが,個人的には,上に挙げたような音楽をベースに,非歌唱系合成音声(例:ボイロなど)の特質のいくつかをフィーチャーした作品をできれば作りたいと思っている.離木かなさんの作品は,ボカロP側からのアプローチという点でかなり参考になる.仮に作るとすれば,演奏会等で発表機会のあるピアノソロ+テープの編成になるわけだが,モデルにできるピアノ作品がそれほど多くないので,現状ではピアノの語法で苦労している.

演奏
今年はフェルドマン以外も積極的に演奏したい.ケージ作品,フルクサスのパフォーマンス数作,Jürg Freyやその他のヴァンデルヴァイザー楽派の作品(次のシュトックハウゼンとともにフォロワーに教えてもらった),シュトックハウゼン『自然の持続時間』,アダムズ『ヌナータク』,自作品など.

ボカロ視聴
一昨年は頻繁に聴いていたが去年はほぼ手を付けられなかった.ボカロやキャラクター系合成音声は作曲面でも関心がある部分なので,その意味でもしっかりと聴いていきたいと思っている.

アニソン視聴
最近アニソンを聴いていて面白いと感じることが多くなってきたので,今年放送開始のアニメのOP・EDをできるだけ多く聴く.ついでにポップスに対して何の手掛かりもない状態を少しでも改善する.

プログラミング言語
少なくともPythonとRustの読み書きはできるようにしたい.

情報技術者試験の勉強を進める
といっても,明らかに10月に間に合うとは思えないですが.

数学のノートを書き進める
元々,自分が本当に読みたかった数学の教科書を実現させるという動機で書いていたものが,自然科学系学部のカリキュラムへのフラストレーションが強くなりすぎたせいか,最近はテロを起こすかのような気持ちで書いている.こうした姿勢は健全ではないのだろう.

2023年11月21日

結局,休学はできなかった.
殺したいような人を殺せないのはこちらが死に近づくようなものだと思う.
精神科に行った.病院を選びたかった.自分は何も発言を許されていない,こんなことでさえ,侵族にとっては権限の発露の機会としか思われていないから.わたしがまだマイナンバーカードを持ったままであることに気付きませんように,と願っている.
もし精神科でこちらが医者の虫を探るようになってしまったら,おしまいだと思った.
生きている間できる限り人を操作したくないと思うのは,意味もなく人殺しになりたくないからだと感じる.

音楽の話.正直なところ梅本さんは苦手というか,彼の作品が良いのはよく分かっているのだけど,だからこそ結局自分の,馬鹿みたいな一般論で大風呂敷を広げて未だに自分の望んでいる作曲へと何一つ辿り着けていないありさまと,彼の働きぶりとを,それとなく比較してしまうのかもしれない.自分は多分これからも作曲ワナビーをやり続けるだろう.彼だけをことさらにそう見てしまうのは,どう考えても年齢しかなく,こういう意味のない振舞いはもっと以前に捨てておくべきだ.わきまえねばならない.

遠近傍とスケール間近接("Distant Neighbors and Interscalar Contiguities" 全訳)

ここでは,以下の論文の全訳を掲載する.本論文は著者らによる内容訂正後,CC BY 4.0ライセンスの下でオープンアクセスとなった.

  • Harasim, D., Noll, T. & Rohrmeier, M. (2019, corrected publication 2020). Distant Neighbors and Interscalar Contiguities. In: Montiel, M., Gomez-Martin, F., Agustín-Aquino, O.A. (Eds.) Mathematics and Computation in Music. 172-184. Springer.

doi.org

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2023年7月28日

話すということに、「話す」以上の意味をあなたがたが付与してしまうのは本当に苦しい事だ、と感じる。

恐ろしい季節になってしまったので、扇風機を出した。冬、自分が何を思って生活していたのかはほぼ忘れてしまった、多分冬は存在しなかったのだろう。

2023年5月9日

2月に書いたように変形理論のノートを書こうと思っていたが,その前にちょっとした群論のテキストを書くことにした.完成したら数理音楽理論コミュニティで共有するつもり.
個人的に,この手の教科書は読みやすかった経験が少ない.代数学一般の教科書に比べて,群論特化のテキストは(応用数学でのユーザーが多いため?)形式性よりもカジュアルさや直観的理解が優先され,長々とした例示のイントロダクションや非形式的な定義などがより含まれる傾向があるように思う.それはそれで教育的には正しいのだが,いちいちそうした部分から必要な部分をより分けて形式的に書き直すという作業を延々とするのは結構なストレスでもある.